小学校に入学した小学校1年生や進級して新しいクラスや担任の先生に代わって、そろそろ子供たちも新しい環境にに慣れたころでしょうか。この記事ではADHDの子の離席問題についての対策、ヒントをまとめてみました。参考になれば幸いです。
我が家の息子の事例
私の息子はADHDの診断は受けていません。これをいうと「じゃあ、関係ないじゃん!」と思われるでしょうが、実際小学校1年生の3学期から離席問題が出始めたんです。離席問題に対してのヒントの前に私の息子の事例を上げます。
息子の離席問題が発覚したのは?
私の息子の離席問題が発覚したのは2年生になってからの5月頃だったと思います。
小学1年生の3学期の時点では担任の先生からは何も連絡はなくて、その事実は知らないまま2年生になりました。1年生なので衝動的に動いて、お友達とトラブル起こしたりは色々ありましたが、そこまで心配な事案はなかったんです。
最初に離席について聞いたのは、2年生の担任の先生からの電話でした。
「息子さん授業中に離席してウロウロと歩き回ってます。」と・・・。
その時の衝撃というか、ショックというか
「えーーーー!?・・・・。」ってなりましたよ。(内心、やっぱりそうなったか~ってのもありました。保育園の時から心配はしていたので)
担任の先生から「1年生の時はどうでしたか?」って聞かれましたが
「1年生の時はなにも聞いてないですよ?」と。
残念なことに1年生の時の担任の先生は離任されて、学校には在籍していなかったんです。
2年生担任の先生は、大卒ほやほやの新任教師でした。
経験や年齢でどうこう言うのも、いけないとは思いますが、私も仕事(作業療法士してます)で新人を指導する立場でもあるので、
いやもう『不安!』しかなかったですね。
不安でいっぱい
- この先生と一緒に息子の離席問題に立ち向かっていかなければならない!これはヤバい!
- ちゃんと授業が聞けず、学力が落ちていったらどうしよう
- 他の生徒さんに迷惑かけてるはず・・・。
- なんで席を立つんだろう・・・?
そんなこんなで、まず初めに取り組んだことは息子の学校生活の状況を把握するため、
先生としては家庭生活の状況を把握するために交換ノートを作って、お互いに把握できるようにしました。
この交換ノートで状況を把握しつつ、以下の実用的な戦略を実施して、息子の離席問題に立ち向かっています。
授業中の離席問題に対処するための実用的な戦略
子供の注意力を引く方法
子供の注意力を引くことは、授業中の離席問題に対処する上で重要です。以下に、子供の注意力を引くためのいくつかの方法を紹介します。
- 視覚的なヘルパー: 子供にとって視覚的なヘルパーは非常に効果的です。授業のスケジュールやタスクリストを視覚的に示すことで、子供は授業の進行を把握しやすくなります。カラフルなポスターやタイムライナーを使って、スケジュールを可視化します。
- 関心を引く教材: 子供の関心を引く教材やテーマを取り入れることで、授業がより魅力的になります。子供の好みに合わせた本や教材を使用し、興味を持って学習できる環境を提供する。
- 動きを活用: 多くのADHDの子供は座っているだけでは集中できません。授業中に短い休憩や体を動かす時間を取り入れ、運動を取り入れることで注意力を維持しやすくなります。
これはADHDの子に限った対策ではなく、低学年の子供を対象に授業を進めるには必要な取り組みだと思います。
それでも、そんな対策した授業よりも自分の興味関心を引く物事に気づくと、衝動的に動いてしまうんですよね。
うちの子の離席レベルはだんだんとエスカレートして、授業中に教室から飛び出し、中庭の観察池の生物をつついて遊ぶところまで発展していました。授業より面白いもの、好きなものがあれば、そっちに行っちゃうんですよね。このころはほんとピークで私も夫もまいってました。
学習環境の最適化
子供の学習環境を最適化することは、授業中の離席問題に対処するために非常に重要です。以下に、学習環境を改善するためのアプローチを紹介します。
- 整理整頓: 整理整頓された学習空間は、子供が集中しやすくなります。デスクや学習エリアを整理し、不必要な物を取り除きます。必要な学用具や教材は手の届く場所に配置します。
- 静かな場所: 学習に集中できる静かな場所を提供する。外部の騒音を遮断するために、ヘッドフォンやノイズキャンセリングデバイスを使用することも考慮する。
- 視覚的な刺激の管理: 部屋には視覚的な刺激が過多にならないようにする。壁に過多なポスターや写真を貼ることなく、視界には学習に集中させる要素を配置する。
これらの方法を活用することで、子供の注意力を引きつけ、学習環境を最適化することができます。注意力の向上と学業のサポートに取り組む際に、これらの戦略は役立つでしょう。
上記の方法は家庭学習をする上では、環境設定に役立つでしょう。しかし、学校生活の中では他の生徒さんもいるため、騒音の遮断は難しく、ヘッドフォンをつけると授業が聞けないし難しいですね。私の息子の場合、学校の机回りは鉛筆、消しゴム散乱は当たり前、体操服、給食エプロンなどまで散乱していました。ぐちゃぐちゃです。3年生の先生は発達支援センターの先生からヒントをもらって、「とりあえずボックス」を準備してくれました。これにより、少し机回りが整うようになりました。
コミュニケーション力と協力
子供の授業中の離席問題に対処するためには、学校とのコミュニケーションと協力が欠かせません。以下に、効果的なコミュニケーションと協力の方法を紹介します。
親と学校のコミュニケーションは、子供の学業と行動に対する状況の把握や考えを共有するための重要な手段です。定期的な親-教師会議やEメールのやりとりを通じて、子供の進捗状況や特別なニーズについて話し合いましょう。教師と協力し、学校と家庭の間で一貫性のあるルールや戦略を確立しましょう。
また、子供自身にもコミュニケーションを奨励しましょう。子供が自分の気持ちやニーズを伝えることは、自己認識を高め、協力関係を強化するのに役立ちます。子供が学校での難しい瞬間を共有し、親と一緒に解決策を見つけるサポートを提供しましょう。
息子の場合は何か出来事があったり、気になる点があったら学校からまめに電話がかかってきています。些細なことでも先生は連絡くれています。さらに2年生の担任の先生と親との間で交換ノートを作りました。それは3年生に進級する時に、次の担任の先生に引き継がれ活用中です。学校での出来事や、先生がどのように対応してくれているのかが、よくわかり便利ですよ。たまに息子が紛失しますが、探すと出てきます。
ポジティブな強化と報酬
ポジティブな強化と報酬は、子供の授業中の望ましい行動を促すための有力なツールです。以下に、ポジティブな強化と報酬を活用する方法を紹介します。
まず、子供の望ましい行動に対してポジティブなフィードバックを提供しましょう。成功や努力を称賛し、自己評価を高めることが重要です。また、報酬システムを導入し、特定の目標やタスクの達成に対して報酬を与えることで、モチベーションを高めましょう。報酬は小さなものから大きなものまでさまざまですが、子供にとって意義のあるものであることが重要です。
一方で、ポジティブな強化と報酬は適切にバランスさせる必要があります。子供には、望ましい行動が自己満足感や内発的な動機づけからも生まれるように促しましょう。
褒めて伸ばす!親から褒められたら、子供はうれしいものです。また褒めてほしくて、望ましい行動をとってくれればいい成長です。ついついできてないことを叱ってしましがちですが、できているところ見つけて、褒めてあげることが大事ですね。息子も叱りすぎると、さらに怒りが増幅して「わー!」となって、話をきけなくなります。
専門家のアドバイスとサポートの活用
専門家のアドバイスとサポートは、授業中の離席問題に取り組む際に非常に有益です。以下に、専門家のアドバイスとサポートを活用する方法を紹介します。
最初に、学校のカウンセラーや教育専門家と連絡を取りましょう。彼らは子供の特別なニーズを理解し、適切な戦略やリソースを提供するのに役立ちます。診断や評価が必要な場合、専門家の指導を仰ぎましょう。
また、親のサポートグループやオンラインフォーラムも活用することを検討しましょう。他の親との共有経験は、問題解決に役立つ情報や励ましの言葉を提供します。
専門家のアドバイスとサポートは、子供の特定のニーズに対応するために不可欠なリソースであり、親と子供の両方に支えと指導を提供します。
2年生の時から学校で「発達支援会議」をすることを希望し、定期的に担任の先生と学校の発達支援コーディネーターの先生、発達支援センターのスタッフ、親では話し合う機会を設け、息子にどのように関わっていくか、一緒に対策を考えてもらっています。3年生の夏にはWISCをしてみようという話になり、7月に検査をし9月には検査内容を共有しました。その結果をもとに対策を練りなおしました。このように、学校や自治体の機関など専門職の方に入ってもらって解決策を模索するのは有効な手段だと思います。
まとめ
子供の離席問題はなかなか難しい問題であり、親としては初めて聞いた時のショックは凄まじいと思います。それでも、頭ごなしに叱ることはせず、なぜ席を立ったのかを聞くことも大事。子供なりに行動には理由があります。まずはお子さんが落ち着いて学習できる環境を周りの大人たちが整える手助けをするところから始めてみてはいかかがでしょうか?一朝一夕に解決するような問題ではありません。気長く見守ることも大事です。少しでも離席時間が減れば、たくさん褒めてあげましょう。
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